7月17日はソランが旅立った日でした。
お昼過ぎに病院から帰ってきました。
ソランをベッドの上に寝かせました。
目の前にいるソランは、呼吸が速くなっていましたが、荒いというものではなく、
表情も優しく穏やかでした。
「覚悟して」と言われ帰ってきましたが、私にはソランを失う実感がありませんでした。
前日まで希望を持っていました。
信じたくありませんでした。
ソランを心配し、協力してくれていた家族が駆けつけてくれました。
急な展開に驚き、悲しみ、涙を流してくれました。
ずっと、じっと動きのないソランでしたが、みのりたちを見ると、目を大きく見開きました。
みのりがボロボロと涙を流しながら、ソランの顔を撫でると、
ずっと動かなかったソランが足をバタバタと動かしました。
そして、みのりの指を舐めました。
その様子を見て驚きました。
ずっと目を開けたまま、意識があるのかどうかわからなかったのですが、
ちゃんとわかっているんだ、見えているのだと思いました。
みのりには、15年間、たくさん可愛がってもらい、散歩にもよく行ってもらいました。
私との散歩ではできない、全力疾走を、楽しそうに、嬉しそうにしていました。
みのりを見て、足をばたつかせたのは、一緒に走った思い出が甦っていたのかもしれません。
みんながそばにいること。
ソランはわかっている。
そう思うと、良かった。。。と心から思いました。
みのりがソランにギターを弾いてくれたり、
皆でソランにいろんなこと語りかけたり、
悲しみとか、緊迫感など全く感じられない、時に笑顔もある穏やかな時間をすごしていました。
あの時間はなんだったのだろうかと、今、とても不思議に思っています。
そんな時間の中で、
ソランがこれから旅立ってしまうのだという心構えができてきていました。
穏やかな時間の中で、なぜその気持ちになったのか、これも不思議に思っています。
空に住んでいる歴代のわんこ達の写真をソランに見せ、
この子はこういう子だったと、説明をしていました。
「何かあっても、全てコロが助けてくれるから大丈夫だからね。」
そう語りかけていました。
夕方になって、ソランがずっと同じ体制でいたことが気になりだしました。
寝返りさせなければ・・・
でも、落ち着いて見えるソランを動かすことが、なかなかできないでいました。
ですが、7時半頃、急に、寝返りをさせなくてはと強く思い、
ソランの身体の下に手を入れました。
その時、
なぜかソランを抱っこしたい衝動に駆られ、ソランの身体を抱いてしまいました。
その瞬間、
ワンワンワンワン!!
と、大きな声でなきました。
その声は力強く元気で、
思いもしなかった出来事に、驚き、動揺してしまいました。
その場にいたのは、私とみのりだけだったのですが、
ソランの声に驚いて、皆集まってきていました。
ソランは、大きく口を開け、足をぐっと反らせました。
今までのワンコたちが旅立った時と同じ動作です。
みのりたちに、
「ソラン、これから行くからね」と、泣きながら言いました。
ソランありがとう。。。
大好きだったよ。。。
ありがとう。。。
ありがとう。。。
ソランは旅立っていきました。
「ソラン、なぁに?」
7月15日
ふと横をみると、こんな風に私をみつめている時がよくありました。
何を思っていたのでしょうか。
この目で、じっと15年間私を見ていたソラン。
私の弱いところ、悪いところ、嫌なところも全部。
ソラン
なぜ、あの瞬間に旅立っていったの?
最後に私に何て言ったの?
力強いあの声。
これからの私を心配して、「しっかりやるんだよ」と、叱っていったのでしょうか・・・。