ソランが旅立った後、
みのりたちと、それぞれの携帯電話の中に保存された、ソランの写真を見せ合うことがありました。
私の知らないソランの写真がたくさんありました。
みのりの弟の真澄が、
「これ、はあ(私のことです)がいない時に、玄関で待ってる時のなんだよね。」と、
携帯の画面を私に見せてきました。
画面に映された写真を見て、一瞬声を失いました。
「えっ?待ってたの?」
「そうだよ。足が悪くなってからは、下に降りてなかったけど、ずっと玄関で待ってたよ。」
と、みのりが返事をしてくれました。
涙があふれました。
「こんな私でも、好きでいてくれたのかなぁ・・・」
そう言うと、
「当たり前じゃん!相棒だったんだから!」
と、みのりが笑顔で言ってくれました。
また、涙がこぼれました。
私が外出する際、留守番を頼んでいた母に、よく言われていました。
「ソランは、ようこがいないと落ち着かない。ずっと玄関にいるんだよ。
呼ぶと来るんだけど、また玄関に行って待ってるんだよ。」
私はその言葉をずっと半信半疑で聞いていました。
ソランは、甘えない子でした。
必要以上に触られることを嫌がりました。
抱っこを求めたり、後追いしてくることもありませんでした。
ですが本当はさびしがりやでした。
私が用事で部屋から出ると、必ず私を探しにきていました。
私がいると確認をすると、スタスタと部屋にもどっていきます。
ニヒルを気取っていたのか(笑)、わかりませんが、
自分の視界に私が入っていれば、それで安心、
それだけでいいという感じでした。
私が視界にいない不安はあったとしても、
ずっと玄関で待っているという行動は、
ソランらしくないと私は思っていたのです。
ソラン
こんな私でも好きでいてくれたの?
この後姿がたまらなく愛しいです。
抱き上げて、抱きしめたい。
ソラン
ありがとう。。。
ソランと出会い、15年間一緒に暮らせて、私は幸せでした。
とっても幸せでした。
ありがとう。。。
ありがとうね。。。
ソランは私の宝ものです。
これからも、
ずっと、ずっとね。。。
ありがとう。。。